2022年12月12日月曜日

2023年1月★空海の「風信帖」を学びましょう★筆ペンで気軽に古典書道

筆ペンで気軽に古典書道

第2回 空海の「風信帖」を学びましょう


空海「風信帖」

空海は能書家(書の名人)でもあり、嵯峨天皇、橘逸勢とともに「三筆(日本の書道史上で最も優れた3名)」の一人とされています。

「風信帖(ふうしんじょう)」は、空海が最澄に送った3通の書状を1巻にまとめたもので、1通目の書き出し「風信雲書...」に因んで『風信帖』と呼ばれています。国宝指定名称は『弘法大師筆尺牘(せきとく)』。

謹厳な行書で書かれ、王羲之の書法と顔真卿の書法が使われているとも云われている「風信帖」をしっかり臨書していきましょう!


今回は、渋谷と町田の二か所で開催しますので、お近くの会場をお選びください✨


◆渋谷会場

日時:2023年1月14日(土)

   12:30~15:30(3時間)

   ※会場は15分前から入れます

場所:渋谷駅から徒歩10分のレンタルスペース

   渋谷区鶯谷町5-7

   ※場所はお申し込み後にご連絡させていただきます

定員:8名

参加費:3,200円 👇リンクからチケットをご購入ください

https://peatix.com/event/3433620

※チケットお申し込みの際は、お手数ですがPeatixへの登録をお願い致します。


◆町田会場

日時:2023年1月15日(日)

   13:30~16:30(3時間)

   ※会場は15分前から入れます

場所:町田駅から徒歩5分の貸会議室

   町田市原町田4-10

   ※場所はお申し込み後にご連絡させていただきます

定員:10名

参加費:3,200円 👇リンクからチケットをご購入ください

https://peatix.com/event/3439237

※チケットお申し込みの際は、お手数ですがPeatixへの登録をお願い致します。


初心者さんも大歓迎です! 

お気軽にご参加ください!


オススメの本

風信帖・灌頂記 空海 (シリーズ書の古典) / 天来書院

丁寧な解説があるので、初めての人にもオススメです

参考リンク

予習・復習したい方は是非お読みください。

空海(くうかい、774年〈宝亀5年〉- 835年4月22日〈承和2年3月21日〉)は、平安時代初期の僧。諡号は弘法大師(こうぼうだいし)。真言宗の開祖。俗名は佐伯...

三筆(さんぴつ)は、日本の書道史上の能書のうちで最も優れた3名の並称である。時代によりそれぞれの三筆が存在するが、平安時代初期の空海・嵯峨天皇・橘逸勢の3名を...

『風信帖』は、『灌頂歴名』と並び称せられる空海の書の最高傑作であり[1]、『風信帖』(1通目)、『忽披帖』(2通目)、『忽恵帖』(3通目)の3通を1巻に...

遣唐使に同行して往復する学問僧を還学生(げんがくしょう)、長く唐に留まって学問する僧を留学生(るがくしょう)と呼びました。有名な還学生には最澄、留学生には空海が名を連ね...

比叡山で修行を続けていた最澄は、みずから天台山に赴いて典籍を求め、より深く天台教学を学びたいと考えます。そこで桓武天皇に願い出て、延暦23年(804)、還学生(げんがくしょう)として中国に渡りました。...

真言宗総本山 東寺〔教王護国寺〕の公式サイトです。境内・歴史の紹介、特別公開のお知らせ。法要や拝観のご案内。...

高野山真言宗 総本山金剛峯寺の公式ウェブサイトです。令和5年(2023年)は宗祖弘法大師空海御生誕1250年の記念するべき年です...


関連書籍

好奇心旺盛な方は是非とも! ※全部読まなくても全然大丈夫ですよ

[拡大本]空海 風信帖 灌頂記/高橋 蒼石(編)

半紙に6文字の練習にもオススメ

決定版 日本書道史/名児耶 明 (監修)

日本の書道の歴史も学びましょう


「筆ペンで気軽に古典書道」について

企画主旨、持ち物、今後の予定などは👇ブログ記事にまとめています。

https://unkaido.blogspot.com/2022/11/blog-post.html


お問い合せ

ご意見・ご要望・ご不明点などは雲海堂TwitterまでDMください。


2022年11月23日水曜日

2022年12月★鍾繇の「薦季直表」を学びましょう★筆ペンで気軽に古典書道

筆ペンで気軽に古典書道

第1回 鍾繇の「薦季直表」を学びましょう


画像は薦季直表の拓本です。

三国志の時代、魏の曹操に仕えた鍾繇(しょうよう) が書いたとされる「薦季直表(せんきちょくひょう)」は、 楷書と隷書の特徴を併せ持つ独特な書体で「鍾繇体」ともいわれています。

「薦季直表」は、関内候季直という人物を文帝(曹操の長男で初代皇帝の曹丕)に推薦するために書いた上表文です。鍾繇が七十歳の書とされています。

丸みのある柔らかい印象で、丸文字のような愛らしさもある鍾繇の書を筆ペンで練習していきましょう!


渋谷会場

日時:2022年12月10日(土)

   10:00~13:00(3時間)※会場は15分前から入れます

場所:渋谷駅から徒歩10分のレンタルスペース

   渋谷区鶯谷町5-7 ※場所はお申し込み後にご連絡させていただきます

参加費:3,200円 👇リンクからチケットをご購入ください

http://ptix.at/ZGKSjD

※チケットお申し込みの際は、お手数ですがPeatixへの登録をお願い致します。

定員:8名

初心者さんも大歓迎です! 

お気軽にご参加ください!


オススメの本

魏晋唐楷書小品 (シリーズ書の古典) / 天来書院

鍾繇の「薦季直表」と「宣示表」が収録されています

参考リンク

予習・復習したい方は是非お読みください。

鍾繇(しょうよう、151年 - 230年4月)は、中国後漢末期から三国時代の魏の政治家・武将・書家。字は元常。豫州潁川郡長社県(現在の河南省許昌市長葛市)の出身...

薦季直表(せんきちょくひょう)は、『宣示表』とともに小楷の名品とされ、鍾繇の代表作である。季直とは董遇の字。内容は、鍾繇が皇帝に書いた上奏文で...

季直(きちょく)とは董遇の字。董 遇(とう ぐう、2世紀後半 - 3世紀前半)は、中国後漢末期~三国時代魏の儒学者・政治家。魏の大司農。字は季直...

鍾繇体(しょうようたい)は、古代中国、三国時代の魏の書家、鍾繇の字体。 鍾繇楷書作品《宣示表》宋拓本. 鍾繇楷書作品《還示帖》宋拓本...

曹 操(そう そう、拼音:Cáo Cāo、永寿元年(155年) - 建安25年1月23日(220年3月15日))は、後漢末期の武将・政治家。詩人・兵法家としても業績を残した。...

曹 丕(そう ひ)は、三国時代の魏の初代皇帝。父の曹操の勢力を受け継ぎ、後漢の献帝から禅譲を受けて王朝を開いた。著書に『典論』がある。...


関連書籍

好奇心旺盛な方は是非とも! ※全部読まなくても全然大丈夫です

書道技法講座〈22〉楷書 「薦季直表」 魏・鍾繇/安原 皐雲(編)

毛筆の練習が捗ります。解説も秀逸

鍾繇 薦季直表・爨宝子碑・鄭道昭 論経書詩 /比田井 南谷(編)

丁寧に作られた本です

墨 法帖名拓選 ― 鍾繇「宣示表・薦季直表」/伊藤 滋 (著) 

綺麗な画像です

決定版 中国書道史/角井 博 (著・監修)

お家に一冊あるといい本


「筆ペンで気軽に古典書道」について

企画主旨、持ち物、今後の予定などは👇ブログ記事にまとめています。

https://unkaido.blogspot.com/2022/11/blog-post.html


お問い合せ

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2022年11月10日木曜日

「筆ペンで気軽に古典書道」 について

雲海堂のTwitterアカウントを開設して10年になりました。これからはSNSだけではなくリアルに繋がれる場をつくりたいと思い #筆ペンで気軽に古典書道 をはじめます。

#筆ペンで気軽に古典書道 は、

 ✅ 忙しいけど書道が好きな人
 ✅ 古典をこれから学んでいきたい人
 ✅ 臨書に取り組みたいけどどうしようか…
 ✅ 字が上手になりたい人
 ✅ 新しい趣味を始めてみたい

こんな思いのある皆さんと一緒に古典書道の世界を楽しみたい!! という思いで開催しています。

筆ペンで気軽に古典の臨書をするのが #筆ペンで気軽に古典書道 です。

 👉 毎月違う古典に取り組みます 
 👉 参加できるときに参加していただく形式のクラブ活動です
 👉 道具が少ないので気軽に参加していただけます
 👉 もちろん毎回参加もOKです
 👉 級位や段位はありません
 👉 仲間がいるからモチベーション上がります
 👉 高額なお道具は要りません
 👉 パフォーマンスはしません
 👉 初心者さんも大歓迎です 
 
古典書道の基礎となる臨書を一緒に楽しみましょう!

お気軽にご参加ください!


◆持ち物

ぺんてる筆 「中字」か「つみ穂」を推奨
ジャポニカノート (こくご8マス、12マスの2冊)


最初はここからスタートできます。慣れてきたら自分に合う道具を増やして行くのが良いと思います。

◆稽古時間の目安

0分〜 ご挨拶、課題の解説(10分)
10分〜 ウォームアップ(15分)
25分〜 基礎練習(15分)
40分〜 <休憩>(10分)
50分〜 臨書、作品づくり(50分)
100分〜 <休憩>(10分)
110分〜 作品仕上げ(30分)
140分〜 作品発表会(10分)
  計2時間30分時間(150分)

途中で何度か換気のため窓を開けます。
休憩は各自取ってください。
ゴミは持ち帰りをお願いします。

◆会場について

都内・近郊の貸し会議室かレンタルスペースで開催します。


※毎回同じではないので、各回の告知ページにてご確認ください。
※会場の詳しい場所は、お申し込み後にご連絡させていただきます。

◆開催日程

雲海堂の今後の予定ページに掲載しています。


◆お手本・資料について

お手本・資料はこちらで用意します。


◆作品について

毎回、作品をひとつ仕上げていただきます。

◆定員について

少人数制。定員4~8名。
※会場によって定員が異なりますので、各回のお知らせページでご確認ください。
※参加者が2名以下の場合、開催中止とすることがあります。ご了承ください。

◆参加費について

Peatixのチケット(参加費 3,200円)をご購入ください。
出席の管理などもPeatixを使ってますので、お手数ですが会員登録をお願い致します。
カート決済・コンビニ決済に対応しています。

◆キャンセルについて

Peatixのヘルプをご参照ください。

◆お問い合わせ

お申込み前は、雲海堂のTwitterのDMでお問い合わせください。

お申込み後は、Peatixのメッセージが使えます。

お急ぎの連絡は雲海堂のTwitterにDMいただけると助かります。

2017年9月27日水曜日

雲海堂が運営しているTwitterアカウント

雲海堂
https://twitter.com/unkaido
最近は千字文のことが多いです。(2012年11月開設)

草書を学ぶ
https://twitter.com/unkaido_sosho
書譜、真草千字文などを中心に学んでいきます。草書をこれから学んでいく人、まだそんなに読めない人を対象としています。(2015年9月開設)

草書、読めますか?
https://twitter.com/unkaido_sosho
「草書を学ぶ」でやっていたクイズが独立したアカウント。書譜、真草千字文などを中心に学んでいきます。(2018年2月開設)

九成宮醴泉銘
https://twitter.com/unkaido_kaisho
欧陽詢の九成宮醴泉銘を一文字づつ見ていくアカウント。(2015年10月開設)

書聖 王羲之を学ぶ
https://twitter.com/unkai_wangxizhi
蘭亭叙(神龍半印本)を中心に王羲之の書を学びます。(2017年4月開設)

書の古典
https://twitter.com/unkaido_koten
「書の古典」「書の偉人」などの画像を中心につぶやくアカウント。書道史を学ぶアカウント。(2017年9月開設)

孫過庭『書譜』のおすすめ本

Twitterの「草書を学ぶ」をより楽しんでもらうための本を紹介しておきます。これから草書を学んで行く人、まだ「書譜」の本を持っていない方におすすめの本です。いずれか一冊、お手元にお持ちいただくと、草書を楽しく学べると思います。

中国法書選 (38) 書譜
中国法書選 (38) 書譜
posted with amazlet at 17.09.26
孫 過庭 /二玄社

おすすめ度:★★★★★
モノクロでページ内に釈文と読み下し文があるのが使いやすい。巻末に西林昭一氏の解説があります。定番の本です。


故宮法書選〈1〉書譜―唐・孫過庭 (故宮法書選 (1))
孫 過庭 /二玄社

おすすめ度:★★★
カラー印刷がとても綺麗です。勉強用で書き込んだりにするには贅沢な気がするので、オススメ度が下がってますが、綺麗な画像の方が勉強が捗る人には良いかと思います。

シリーズ書道基本名品集 12 草書編 孫過庭書譜 (シリーズ書道基本名品集 草書編 12)
雄山閣出版

おすすめ度:★★★★
解説は比田井南谷氏、釈文(訓み下し文)は北川博邦氏。欠失部分を他の法帖から補い、行の通し番号もわかる親切設計の本です。新品の入手が難しいかもしれないので星一つ減ってます。

書譜 孫過庭 (テキストシリーズ)

天来書院

おすすめ度:★★★★
わかりずらい字の骨書きがあるのが親切です。開きやすい中綴じの本なので、臨書用・勉強用に使っていくには良いと思います。須田義樹氏の解説があります。

2017年9月24日日曜日

千字文全文

001 天地玄黃 宇宙洪荒 (1-2句)
002 日月盈昃 辰宿列張 (3-4句)
003 寒來暑往 秋收冬藏 (5-6句)
004 閏餘成歲 律呂調陽 (7-8句)
005 雲騰致雨 露結爲霜 (9-10句)
006 金生麗水 玉出崑崗 (11-12句)
007 劒號巨闕 珠稱夜光 (13-14句)
008 菓珍李柰 菜重芥薑 (15-16句)
009 海鹹河淡 鱗潛羽翔 (17-18句)
010 龍師火帝 鳥官人皇 (19-20句)
011 始制文字 乃服衣裳 (21-22句)
012 推位讓國 有虞陶唐 (23-24句)
013 弔民伐罪 周發殷湯 (25-26句)
014 坐朝問道 垂拱平章 (27-28句)
015 愛育黎首 臣伏戎羌 (29-30句)
016 遐邇壹體 率賓歸王 (31-32句)
017 鳴鳳在樹 白駒食場 (33-34句)
018 化被草木 賴及萬方 (35-36句)
019 蓋此身髮 四大五常 (37-38句)
020 恭惟鞠養 豈敢毀傷 (39-40句)
021 女慕貞絜 男效才良 (41-42句)
022 知過必改 得能莫忘 (43-44句)
023 罔談彼短 靡恃己長 (45-46句)
024 信使可覆 器欲難量 (47-48句)
025 墨悲絲染 詩讚羔羊 (49-50句)
026 景行維賢 剋念作聖 (51-52句)
027 德建名立 形端表正 (53-54句)
028 空谷傳聲 虛堂習聽 (55-56句)
029 禍因惡積 福緣善慶 (57-58句)
030 尺璧非寶 寸陰是競 (59-60句)
031 資父事君 曰嚴與敬 (61-62句)
032 孝當竭力 忠則盡命 (63-64句)
033 臨深履薄 夙興温凊 (65-66句)
034 似蘭斯馨 如松之盛 (67-68句)
035 川流不息 淵澄取映 (69-70句)
036 容止若思 言辭安定 (71-72句)
037 篤初誠美 愼終宜令 (73-74句)
038 榮業所基 藉甚無竟 (75-76句)
039 學優登仕 攝職從政 (77-78句)
040 存以甘棠 去而益詠 (79-80句)
041 樂殊貴賤 禮別尊卑 (81-82句)
042 上和下睦 夫唱婦隨 (83-84句)
043 外受傅訓 入奉母儀 (85-86句)
044 諸姑伯叔 猶子比兒 (87-88句)
045 孔懷兄弟 同氣連枝 (89-90句)
046 交友投分 切磨箴規 (91-92句)
047 仁慈隱惻 造次弗離 (93-94句)
048 節義廉退 顛沛匪虧 (95-96句)
049 性靜情逸 心動神疲 (97-98句)
050 守眞志滿 逐物意移 (99-100句)
051 堅持雅操 好爵自縻 (101-102句)
052 都邑華夏 東西二京 (103-104句)
053 背芒面洛 浮渭據涇 (105-106句)
054 宮殿磐鬱 樓觀飛驚 (107-108句)
055 圖寫禽獸 畫綵仙靈 (109-110句)
056 丙舍傍啓 甲帳對楹 (111-112句)
057 肆筵設席 鼓瑟吹笙 (113-114句)
058 升階納陛 弁轉疑星 (115-116句)
059 右通廣内 左達承明 (117-118句)
060 旣集墳典 亦聚群英 (119-120句)
061 杜稾鍾隸 漆書壁經 (121-122句)
062 府羅將相 路俠槐卿 (123-124句)
063 戸封八縣 家給千兵 (125-126句)
064 高冠陪輦 驅轂振纓 (127-128句)
065 世祿侈富 車駕肥輕 (129-130句)
066 策功茂實 勒碑刻銘 (131-132句)
067 磻溪伊尹 佐時阿衡 (133-134句)
068 奄宅曲阜 微旦孰營 (135-136句)
069 桓公匡合 濟弱扶傾 (137-138句)
070 綺迴漢惠 説感武丁 (139-140句)
071 俊乂密勿 多士寔寧 (141-142句)
072 晉楚更霸 趙魏困橫 (143-144句)
073 假途滅虢 踐土會盟 (145-146句)
074 何遵約法 韓弊煩刑 (147-148句)
075 起翦頗牧 用軍最精 (149-150句)
076 宣威沙漠 馳譽丹靑 (151-152句)
077 九州禹跡 百郡秦并 (153-154句)
078 嶽宗恆岱 禪主云亭 (155-156句)
079 雁門紫塞 雞田赤城 (157-158句)
080 昆池碣石 鉅野洞庭 (159-160句)
081 曠遠綿邈 巖岫杳冥 (161-162句)
082 治本於農 務茲稼穡 (163-164句)
083 俶載南畝 我藝黍稷 (165-166句)
084 税熟貢新 勸賞黜陟 (167-168句)
085 孟軻敦素 史魚秉直 (169-170句)
086 庶幾中庸 勞謙謹勅 (171-172句)
087 聆音察理 鑑貌辨色 (173-174句)
088 貽厥嘉猷 勉其祗植 (175-176句)
089 省躬譏誡 寵增抗極 (177-178句)
090 殆辱近恥 林皋幸即 (179-180句)
091 兩疏見機 解組誰逼 (181-182句)
092 索居閑處 沈默寂寥 (183-184句)
093 求古尋論 散慮逍遙 (185-186句)
094 欣奏累遣 慼謝歡招 (187-188句)
095 渠荷的歴 園莽抽條 (189-190句)
096 枇杷晩翠 梧桐早彫 (191-192句)
097 陳根委翳 落葉飄颻 (193-194句)
098 遊鵾獨運 凌摩絳霄 (195-196句)
099 耽讀翫市 寓目囊箱 (197-198句)
100 易輶攸畏 屬耳垣墻 (199-200句)
101 具膳湌飯 適口充腸 (201-202句)
102 飽飫享宰 飢厭糟糠 (203-204句)
103 親戚故舊 老少異糧 (205-206句)
104 妾御績紡 侍巾帷房 (207-208句)
105 紈扇員潔 銀燭煒煌 (209-210句)
106 晝眠夕寐 籃笋象床 (211-212句)
107 絃歌酒讌 接盃舉觴 (213-214句)
108 矯手頓足 悦豫且康 (215-216句)
109 嫡後嗣續 祭祀蒸嘗 (217-218句)
110 稽顙再拜 悚懼恐惶 (219-220句)
111 牋牒簡要 顧答審詳 (221-222句)
112 骸垢想浴 執熱願涼 (223-224句)
113 驢騾犢特 駭躍超驤 (225-226句)
114 誅斬賊盜 捕獲叛亡 (227-228句)
115 布射遼丸 嵇琴阮嘯 (229-230句)
116 恬筆倫紙 鈞巧任釣 (231-232句)
117 釋紛利俗 並皆佳妙 (233-234句)
118 毛施淑姿 工顰妍咲 (235-236句)
119 年矢每催 羲暉朗曜 (237-238句)
120 璇璣懸斡 晦魄環照 (239-240句)
121 指薪脩祜 永綏吉劭 (241-242句)
122 矩歩引領 俯仰廊廟 (243-244句)
123 束帶矜莊 俳徊瞻眺 (245-246句)
124 孤陋寡聞 愚蒙等誚 (247-248句)
125 謂語助者 焉哉乎也 (249-250句)



参考書籍

千字文 (岩波文庫)
千字文 (岩波文庫)
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小川 環樹 木田 章義
岩波書店
売り上げランキング: 158,480

2013年3月31日日曜日

書の鑑賞や、より良い作品づくりに『画の六法』


中国絵画の批評基準『画の六法(りくほう/ろっぽう)』は、現存最古のまとまった中国画論です。南斉の謝赫(しゃかく)が系統立てした、鑑賞技法・鑑賞基準・格付け基準と考えてよいでしょう。

中国画では、現在でも大きな影響がある考え方ですが、「書」にも通ずるところがあります。


一、気韻生動:迫真的な気品(生命の流れとリズム)が感じられるか。(→書品)
二、骨法用筆:明確な描線で対象を的確にあらわすこと。(→用筆)
三、応物象形:形体を的確にあらわすこと。(→結構)
四、随類賦彩:色彩感を的確にあらわすこと。(→墨色)
五、経営位置:画面の構成力。コンポジション。(→章法)
六、伝移模写:古画を模写すること。最良の伝統を身につけたか。(→臨模・臨書)


一から六までの段階で、「気韻生動(書品)」が一番上にあります。

鑑賞者の時に「なんか気持ちいい」とか、美しさを感じる時にはこれが達成せれている作品ということになります。

一方、作者の場合は、初学者は「伝移模写(臨模・臨書)」の段階から入ります。途中の順序は人それぞれに異なるかとも思いますが、最終目標は、鑑賞者の心を動かす「気韻生動」になります。
これに至るまでに、臨書を繰り返し、画面の構成をつくり、墨色、結構、用筆を吟味し、ひとつの完成された作品となっていくわけです。

作品制作で行き詰まった場合などでも、制作者のひとつの「ものさし」になるようにも思えます。「一生懸命努力して書いたが、何かひとつ足りない…」といったことを思うことは、多々あるかと思います。...わたしなどは、上手くいかないのを筆のせいにしたり…と乱暴なことをしてしまうのですが(汗;)、この六法を「ものさし」として当ててみると、例えば、「用筆にこだわり過ぎて、結構がおろそかになっている」といったことに気づくのが早いかもしれません。

多くの場合、鑑賞者に一番訴えかけるものは、「経営位置(章法)」にあるように思えます。作品全体を構成してる文字の大小・配置・墨の潤渇、落款の位置などが一番最初に鑑賞者の目に入るものです。作者の注力した部分を見てくれるといいのですが、なかなかそういうわけにはいかないものです。自分の作品を半年とか数年後に見直してみると、書いてる時の気持ちと、作品が訴えかける気持ちが全然違うという経験からもわかるかと思います。

名作を鑑賞するにも、他人の作品を鑑賞・評価するにも、自身の到達度を認識するにも、この「六法」はなかなか使い勝手が良いように思います。

「みんなが良いというから...」とかではない、「自分のものさし」で作品を鑑賞し、制作できるとよいですね(^^)