【時代背景】
李世民(太宗) |
唐は618年に起こり907年に滅びたので、約290年ほど続きました。日本では飛鳥時代から平安時代の半ば頃になります。遣唐使などの往来もあり、日本とも関わりの深い時代です。
唐は文学史では、4つの時代に分かれていて、「初唐」「盛唐」「中東」「晩唐」と別れます。(初唐、盛唐、晩唐の3つにわけることもありますが、ここでは4つの区分にしたがいます。)
- 初唐(しょとう) 618~712年
- 盛唐(せいとう) 713~765年
- 中唐(ちゅうとう) 766~826年
- 晩唐(ばんとう) 827~907年
【初唐の三大家】
唐の二代目皇帝、太宗は、中国史上最高の名君の一人と云われ、また能筆家としても知られ、王羲之の書を好みました。書にすぐれた臣下も多く、その中で最も有名なのが、欧陽詢、虞世南、褚遂良の三人です。この3人を「初唐の三大家」といいます。
太子率更令(養育係)として書法を教授する。『九成宮醴泉銘』、『皇甫誕碑』などがある。
容貌すこぶる醜かったと伝えられている。
・虞世南(ぐ せいなん、558-638)
太宗のブレーンとして仕えた。代表作に『孔子廟堂碑』がある。書は智永を師とした。
太宗より信任が厚く、尚書右僕射まで栄達。『雁塔聖教序』、『孟法師碑』などがある。
太宗(598-649)と三大家の年齢を見ると、太宗と褚遂良は2つ違いで、この二人より欧陽詢と虞世南は40ほど年上になります。太宗は宮中に弘文館を設け書を重んじました。弘文館では、欧陽詢と虞世南が書法を教授し、ここから多くの能書を輩出しました。
【参考書籍】
【関連書籍】
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芸術新聞社
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