ろこうおうこくせき
魯孝王刻石 |
書者:不詳
書体:古隷
現存:山東省曲阜 孔子廟
五鳳二年刻石(ごほうにねんこくせき)とも呼ばれ、木簡などが発見されるまで、この刻石は前漢の最も古いものとして有名でした。
前漢の宣帝時代、五鳳2年(B.C.56)に、魯の霊光殿内部の建築竣成を記念して刻したもので、「五鳳二年 魯丗四年 六月四日成」と3行、13字が刻されています。
金の明昌2年(1191)に魯国の旧郡、山東省曲阜縣靈光殿址で出土した石刻で、現在は曲阜の孔子廟に現存しています。
書風は、波磔を極力おさえた素朴な「古隷」の代表挌と称され、古来より篆書体から隷書体への過渡期にある書といわれてきましたが、木簡をはじめとする数多くの新出土の肉筆資料が発見されている現代では、当時の実用通行書体を少し格式ばって権威性をあらわした書とされています。「年」の縦画を長くのばしている書法は、漢代によく見られ、居延漢簡、石門頌、張景造土牛碑、李孟初碑、などにもみられ、この碑は早期の例としても注目できます。
【関連リンク】
・孔子廟の魯孝王刻石(好古斎さんのサイト)
孔子廟の魯孝王刻石の写真が見られます。
・清・楊峴「隸書魯孝王五鳳刻石」臨書(國立故宮博物院のサイト)
臨書作品が故宮博物院のサイトで見られます。
・山東省曲阜の地図(旅情中国のサイト)
面白いです。
【関連書籍】
天来書院
「郙閣頌」の他、「魯孝王刻石」「莱子候刻石」「子游残碑」「楊陽神道闕」が掲載されています。
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