千字文の内容は、天文・地理・政治・経済・社会・歴史・倫理などついて述べられていて、王子達が書を学ぶために作られたものと云われています。
雲海堂のTwitterでは、この『千字文』をBotにして、定期的につぶやくようにしています。
今のところ、1時間おきに「2句と口語訳」をつぶやいています。
...夜中はお肌に悪いので、0時~7時はつぶやかないようにしています。
底本としているのは、『千字文』(小川環樹・木田章義著、岩波文庫)です。
「天地玄黄 宇宙洪荒」(千字文 1,2)は、口語訳では「天の色は黒く、地の色は黄色であり、空間や時間は広大で、茫漠としてる。」となります。
書籍には、和読(多くが文選読み)が掲載されていて、「テンチのあめつちは クヱンクワウとくろく・きなり。ウチウのおほぞらは コウクワウとおほいににおほきなり。」という読み方になっています。この文選読みは、まず漢語を音読し、次に訓読する読み方で、奈良時代末期から平安時代頃の僧侶らによって始められたものではないかと云われています。
現代では、ほとんど見られない可笑しな試みとも言えないことはないですが、慣れるとなかなか面白く読めたりします。
『千字文』の成立については諸説あり、諸説についてもこの本に書かれています。語にについての解説や出典などもわかりやすく、読み飽きない本です。
著者らの若かりし頃の思い出話しなどもあり、単なる解説書ではなく、著者らの「人となり」までうかがえる良書と思います。
巻末には、智永の『真草千字文』(国宝)も掲載さています。
座右に是非!
巻末には、智永の『真草千字文』(国宝)も掲載さています。
座右に是非!